【目標】
顔グラフィックはただ見て楽しいだけでなく、
キャラクターの表情をキャラチップよりも繊細に、
そして伝わりやすく表現でき、会話中も今誰が
しゃべっているのかを明確にする役割があります。
また、主人公のような重要なキャラクターと、
ストーリー上あまり重要でないNPCとの立場をはっきり
分けるという意味もあります。
さらに、キャラチップやマップチップなどと比べて
自作しやすく、手軽に導入できます。
適切な素材を用意することさえできれば、
あとは簡単な設定で顔グラフィックを出すことができます。
【メッセージウィンドウに表示する】
1.画像ファイルの選択と設定 ・今回の設定はシステムデータベースの24番 「顔グラフィック名」で行います。 システムデータベースを開き、タイプは 「24:顔グラフィック名」を選択してください。 ウィンドウの中ほどにデータ一覧があります。 データはこの中から「4: 」を選択してください。 ・次に、ウィンドウに使われる画像を設定します。 顔画像ファイルの入力欄の右にある[File]ボタンを押すと 素材が入っているフォルダが開かれますので、 「FaceGraphic_Wolfarl.png」を選択し、ウィンドウ右下の ボタン「OK」を押してください。 画像ファイル名に「Picture/FaceGraphic_Wolfarl.png」が 入力されました。 これで、ウルファールさんの画像を呼び出せるようになりました。 |
赤枠部分です |
2.顔グラフィックへの名づけ方 ・ついでに、今後の管理のために、これがどんな 画像ファイルなのか名前を付けておきましょう。 今から編集するところは、ウィンドウの中ほどにある データ一覧の上です。横長の入力欄で、そのすぐ左に 「ID」と書いてある、ちょうどその入力欄です。 下のデータ一覧でデータ0〜3のどれかを選択すると、 入力欄に書いてある文字が変わると思います。 ・見るべきところがどこなのか、なんとなくでも理解して いただけたところで、4番の顔グラフィックに名前を付けましょう。 データ一覧で「4: 」を選択し、 入力欄には「ウルファール」と入力してください。 入力できたら、忘れずにウィンドウ右下のボタン 「OK」か「更新」を押して上書きします。 するとデータ一覧の「4: 」であった所が「4:ウルファール」に 変わっていると思います。これを覚えておくととても便利ですよ。 |
青枠部分、分かりやすく名付けましょう |
3.文章表示で顔グラフィック呼び出し ・次に、ウルファールさんの画像を呼び出す設定をします。 サンプルマップAの適当な位置にイベントを作成し、 ニワトリの画像を設定します。 コマンド入力ウィンドウを開き、タブを「1 文章の表示」に 変更してください。 ・入力の前に、便利な情報をひとつご紹介しておきます。 ウィンドウの中央下に注目してみてください。 「顔番号確認(SysDB 24から読み込み)」と書いてあり、 その中に数字入力欄と、その右に「0:ウィンドウ表示なし」と 書いてあると思います。この入力欄の数字を4にしてみましょう。 半角数字を直接入力しても、また入力欄についている上下ボタンで カチカチ動かしても、マウスカーソルを合わせてマウスホイールで 数字をスクロールしてもいいです。 さて、数字が 4 のときは「4:ウルファール」と表示されますね。 これが先述の手順2「顔グラフィックへの名づけ方」で 設定した顔グラフィック名で、ここに来て力を発揮するんです。 逆に言うと、顔グラフィックに名前を付けていなかったり、 または自分さえ分からないような変な名前にしてしまうと、 一体何の顔グラなのかわからなくなってしまいますよ。 ・ウルファールさんの顔グラが4番であると確認できたところで、 入力欄の1行目に「@4」だけを入力して改行します。 半角です。@も4も半角でないと命令文になりません。 これが、「4番の顔グラフィックを呼び出す」という命令です。 あとは2行目以降に好きに文字を入力してくださって構いません。 ただし、しつこいようですが好きにしていいのは2行目以降だけで、 1行目は命令文の特等席ですよ。@と数字以外が入ると思った動作をしませんよ。 2行目以降の内容は何でも(空欄でも)いいですが、 ウルファール 「こんにちは!」 とでも入力しておきましょうか。入力できたら、 ウィンドウ右下の「入力」ボタンを押してコマンドを入力します。 |
下部にご注目! そして1行目は半角@と半角数字だけですよ! |
4.確認 ではテストプレイしてみましょう。 作成したイベントに話しかけると、出てきたメッセージウィンドウの 右の方に、ウルファールさんの画像が一緒に出てきていると思います。 お疲れ様でした! なお、この「@(番号)」の顔グラフィック指定は文章表示のたびに 指定できますので、交互に番号を変えるとその通りに顔グラフィックも 変わり、会話しているという雰囲気がより強く演出できます。 デフォルトでは「@3」にニワトリの画像が入っていますので、 余力があれば手順2と同様にやってみてくださいね。 |
ちゃんと表示されていますね? にしてもニワトリ怯え過ぎ…でもなかったりして… |
【メニュー画面・戦闘画面で表示する】
1.画像ファイルの保存 ・この記事の最初にある画像が、「Picture」フォルダにあることを確認してください。 なければダウンロードの上、「Picture」フォルダに移動させましょう。 |
2.画像ファイルの選択と設定 ・今回の設定は可変データベースの0番 「主人公ステータス」で行います。 可変データベースを開き、タイプは 「0:主人公ステータス」を選択してください。 ウィンドウの中ほどにデータ一覧があります。 データはこの中から「12:ウルファール」を選択してください。 ・次に、メニュー・戦闘画面で使われる画像を設定します。 項目「顔画像 [バトル・ステータス用]」に入力します。 入力欄の右にある[File]ボタンを押すと 素材が入っているフォルダが開かれますので、 「Wolfarl.png」を選択し、ウィンドウ右下の ボタン「OK」を押してください。 画像ファイル名に「Picture/Wolfarl.png」が 入力されました。ウィンドウ右下のボタン 「OK」か「更新」を押して上書きします。 これで、ウルファールさんの顔グラフィックを 呼び出せるようになりました。この設定さえすれば あとは自動で呼び出してくれますので、便利です。 |
ここを設定すれば後は自動です |
3.確認 ではテストプレイしてみましょう。 メニュー画面を開いたり、戦闘に入ってみると 顔グラフィックが表示されるようになっています。 もしうまく行かない場合は、手順を見直してみてくださいね。 お疲れ様でした! |
メニューでもバトルでも |
【余談】
■表情差分のデメリットについて 顔グラフィックを使うなら用意したいのが表情差分ですね。 表情の豊かな顔グラフィックはそのメリットも無視できませんが、 実はこれは作成も管理も、表情1つだけの時の何倍も大変になります。 4人のキャラクターに5つずつの表情を用意すると考えると、 実際の人間の表情の多様さと比べたりしてしまって、あまり 多くないように感じたりしますが、20枚も用意するのはかなり大変です。 はじめての制作では真顔や無表情といった汎用性の高い1表情だけとか、 多くても喜怒哀楽ぐらいをおすすめします。 また、表情を使うなら名前を分かりやすくつけることが重要です。 喜怒哀楽までなら「鶏喜」だけでもなんとかなりますが、 1キャラに5〜6表情用意するとなると「夕一目笑口開け」と付けるなど。 工夫もスキルのひとつで、今後の制作に役立つものですから、 是非 試行錯誤してみてください。 |
■顔グラフィックの規格について 実は顔グラフィックの規格については明確には定まっていません。 作る人のやり方によっていろんな表現ができるとも言えます。 ただ、何の決まりも無い状態では描きにくいと思いますから、 初めの一歩として下記のような形をおすすめします。 ・基本システムの設定は「[0]標準サイズに合わせる」を使用する。 ・脇役はドット系の顔グラフィックを使用し、「24*24」で作成する。 (今回メッセージウィンドウで表示した画像と同じ形式です) ・主役はイラスト系の顔グラフィックを使用し、「96*96の枠付き」で作成する。 (今回メニュー画面・戦闘画面で使用した画像と同じ形式です) |
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